Cheers!体のハンブンがビールでできてるSANTO(@elsantobeer)です。
突然ですがエールとラガーの違いってちゃんと説明できますか?なんとなく聞いたことあるけどよくわからないというあなた。ぜひこの記事を読んでいってください!
3つのビール発酵法
エールとラガーの違いを説明するまえにもう一度ビールの発酵についておさらいです。
ビールを作るために欠かせないのが酵母のチカラ。酵母は麦のデンプンから作られた糖を食べてアルコールと炭酸ガス、その他もろもろの副産物を作るんでしたね。プリっと。
ビールってどうやってできるの?何からできてるの?という人はこちらの記事も参考にしてみてください。
この酵母(イースト)にもいろいろ種類がありますが、「ラガー・イースト」「エール・イースト」「ワイルド・イースト」の3つに分類されます。それぞれの特徴を簡単に紹介しますね。
ラガー・イースト
ラガー・イーストは別名「下面発酵酵母」と呼ばれ、発酵が進むにつれて発酵タンクの底に沈んでいきます。発酵温度は4℃〜10℃。発酵時間は長めの6〜10日です。
参考までにぼくはなんとなくラガーマンがスクラムを組んで下へ下へと凝集しているイメージで、ラガーマンがスクラム=下へ下へ=下面発酵と覚えました。ちなみにラガーとは「貯蔵する、横たえる」という意味なのでラガーマンとはまったく関係ありません笑。
エール・イースト
エール・イーストは別名「上面発酵酵母」と呼ばれ、発酵中にブクブクと麦汁の上面に浮かび上がります。発酵温度はエールよりも高めの16℃〜21℃。発酵時間はエールよりも短めの3〜6日です。
これまた参考までにぼくはなんとなく両手を挙げて笑顔でエールを贈ってるチアリーダーをイメージして、エールを贈る=上へ上へ=上面発酵と覚えました。ちなみにエールを贈るのエールはYell、ビールの方はAle。これまたまったく関係ないのでホントご参考まで。
ワイルド・イースト
ワイルド・イースト、またの名を野生酵母といいます。ビールの発酵は上面発酵と下面発酵が主流ですが、このワイルド・イーストを使った「自然発酵」という方法もあります。
ベルギーのランビックというビールがこれにあたり、ふたのない槽に麦汁を入れたまま放置し空中を浮遊するワイルド・イーストを自然に取り込んで発酵させるというもの。作り方もワイルドだろう~(懐)
エールとラガーの違い
酵母の話から進めちゃいましたが、つまり下面発酵で作られるのが「ラガー」、上面発酵で作られるのが「エール」です。
ビールの歴史は古くて紀元前6000年頃にメソポタミアで生まれたそうです(ちなみにワインの誕生は紀元前8000年頃)。はじめは自然に浮遊していたワイルド・イーストによって偶然ビールができたらしく偶然に深く感謝!
それがだんだんと酵母を培養出来るようになり、上面発酵のビール「エール」が安定的に作れるようになっていきました。
そして15世紀に入ると低温で活動できる下面発酵酵母が発見されようやく「ラガー」が誕生。ビール誕生から数えるとラガーはわりと最近できたビールなんですが、今やラガーが世界のビールの主流となっています。ラガーは低温で発酵するので雑菌が繁殖しにくく、一定の品質を保ったビールを大量生産するのに向いているんですね。
ビールの歴史については以下記事で紹介しているのでよかったらあわせて読んでみてください。
味の特徴としてはエールの方が酵母の副産物が多く、よりフルーティな香りがします。
ビールによってバナナやバタースコッチキャンディのような香りがあるのでビールが苦手な人でも「これならイケル!」という人も多いかも?
ちなみにぼくの奥さんもエールでビールに関心を持つようになりました(余談)。
一方、ラガーは副産物がエールと比べると少なくよりシャープな味わい。夏の暑い日とか風呂上がりにキリッと冷えたラガーをゴクゴク飲むともうたまりません!まさに悪魔的なうまさ。ラガーにもたくさんおススメのビールがあるのでおいおい紹介していきますね。
まとめ
ラガーとエールの比較表で違いをおさらいしましょう!
エール・イースト(上面発酵酵母) | ラガー・イースト(下面発酵酵母) | |
作られるビール | エール | ラガー |
発酵温度 | 16℃~21℃ | 4℃~10℃ |
発酵時間 | 3~6日 | 6~10日 |
特徴 | 歴史が古い。 副産物が多い。 フルーティで奥深い味わい。 | 歴史が比較的浅い。 副産物が少ない。 すっきりとシャープな味わい。 |
ラガーとエールの違いはわかりましたでしょうか。スッキリサッパリしたビールをゴクゴク飲みたいときはラガー、濃厚でフルーティな香りのビールをじっくり飲みたいときはエールといった具合に気分に合わせてビールを選べたら楽しさ倍増です!
理屈はさておき、ラガーとエールは味が全然違うのでぜひ飲み比べてみてくださいね。
ビールってホント楽しい!
それではまた!Cheers!
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