モルトを知ればビールがもっと楽しくなる! 代表的なモルトを使ったビールをご紹介!

ビール

Cheers!体のハンブンがビールでできてるSANTO(@elsantobeer)です。

ビールのCMとかでモルトってよく聞くけど何?っていう人結構いると思います。

この記事ではモルトとはなんぞやという疑問にお答えします。

 

 

モルトとは

モルトのイメージ

モルトは「発芽した麦を乾燥させたもの」で麦芽とも言います。

ビールは漢字で麦酒と書くように、モルト(麦芽)はビール作りに欠かせない主原料の一つ。

使うモルトによって色や味が変わってくるので、ビールのキャラクターはほぼモルトで決まると言っても過言ではありません。

モルトを知ることで「このビールはこのモルトが使われてるからこんな味や香りがするはず」とある程度味を予想することができます。

モルトのことを知ってぜひ今後のビール選びに役立ててください!

 

ビールがどうやってできるかについてはこの記事もみてね↓

【参考】ビールってどうやってできるの?

 

モルトの作り方

それではざっくりモルトの作り方をご紹介!

⑴麦を水に2日ほど浸してから布巾の上に1週間ほど放置しておく
⑵芽がニョキッと出てくる
⑶この芽が完全に成長する直前で乾燥させて発芽をストップさせる

麦は発芽する際に自分がもつデンプンをエネルギーに変えようと糖化酵素(アミラーゼ)を作ります。

麦がエネルギーを使ってしまう前のギリギリのところで乾燥させていわゆる”すんドめ”するというのがミソ。

人間はこの糖化酵素を使ってビールを作るわけですね。

ちなみに麦芽を乾燥させることを「焙燥」といい、焙燥の仕方によってビールの色や味わいに個性が出てきます。

 

いろいろなモルトとその特徴

では、モルトにはどんなものがあるのでしょうか?

モルトにも色々な種類がありますが、代表的なモルトの種類を紹介していきますね。

 

ペールモルト

低温で時間をかけて乾燥させたモルト。ペールエールやラガー、その他さまざまなビールのベースになる

 

ウィンナーモルト

ペールモルトよりもやや高温で乾燥させたモルト。ビールに赤みがかった色とナッツのような香ばしさをつける

 

カラメルモルト

いったん水を含ませてから乾燥させたモルト。クリスタルモルト(麦芽に含まれる糖類が結晶化したモルト)の一つで、ビールに甘みをつける

 

チョコレートモルト

黒コゲ一歩手前まで焙燥されたモルト。チョコレートのような色。香ばしくナッツのような風味をつける

 

ブラックモルト

高温で焦がしながら作られるモルト。燻製のような香りがつくものも

 

ウィートモルト

小麦のモルト。たんぱく質を多く含むためビールを白濁させる。ビールの泡持ちがよくなる

 

ローストバーレイ

麦芽化していない大麦を直接焦がしたもの。コゲのような苦味がでる。

 

代表的なビール

さてさて、いよいよ上で触れたモルトを使ったビールを紹介しますよー!

 

ペールモルトを使ったビール

 

ピルスナー

Nils van Rooijen-/Flickr/CC BY 2.0

ペールモルトはベースモルトともいわれるほど、ビール作りには欠かせないモルト。

いろんなビールのベースに使われているので一つに絞るのは正直難しいものの、ここでは代表的なピルスナーをご紹介。

ピルスナーは世界でもっともメジャーなビールスタイルです。

日本でも「とりあえずビール」と注文すればでてくるので馴染みのある方も多いはず。

金色の液体、しっかりとした透明感、純白できめ細かな泡が特徴。

上品なホップの香りとともにモルトのほのかな甘みが感じられると思います。

 

オススメのピルスナー


ピルスナー・ウルケル

 

ウィンナーモルトを使ったビール

 

ヴィエナ(ウィンナーラガー)

SteveR-/Flickr/CC BY 2.0

ヴィエナはオーストリアのウィーンで誕生したビールスタイルです。

ウィンナーモルトを使うことで液体は赤茶〜銅色。

ヨーロッパ産の上品なホップの香りに加えてトーストのような香りと味が特徴的。

このビールスタイル、実はメキシコで人気なんです!

オーストリアなのにメキシコ???と思った人もいると思います。

メキシコはかつてオーストリア・ハプスブルク家に統治されていました。

その時にこのスタイルが伝わり今も受け継がれているんですね。

トーストっぽい香りがメキシコ料理ともよくあうのでペアリングにオススメですよ!

 

オススメのヴィエナ


ネグラ・モデロ

 

カラメルモルトを使ったビール

 

ペールエール

swpave-/Flickr/CC BY-NC-ND 2.0

クラフトビールというとまず思い浮かべるのがペールエールじゃないでしょうか?

色は金色〜薄い銅色。

強烈なホップの香りが特徴的で使うホップによって刈り草やグレープフルーツなどの柑橘系の香りがします。

ホップの香りがあまりに際立ってるので気付きにくいですが、ほんの〜りカラメルっぽいモルトの香りも。

ペールエールにはしっかりとした甘みをつけるためにカラメルモルトを使っているんですね。

ペールエールを飲む機会があればぜひこのカラメルモルトの香りも楽しんでみてください!

 

オススメのペールエール


よなよなエール

 

チョコレートモルトを使ったビール

 

ポーター

Simon Law-/Flickr/CC BY-SA 2.0

「チョコレート」と聞くとなんだか甘そうな雰囲気ですよね?

実際はそんなことはなく、チョコレートモルトをそのまま食べてみると炭のような感じでかなり苦いようです。

そんなチョコレートモルトを使うビールの代表格といえばポーター。

なんでも青果市場の荷運び人(ポーター)に人気があったためにこの名前がついたんだとか。

ロンドン生まれのビールスタイルで液体は茶色〜濃い茶色をしています。

見た目どおりローストモルトのフレーバー、ブラックモルトのシャープな苦味がありながらモルトの甘味も感じられます。

 

オススメのポーター


スワンレイクポーター

 

ブラックモルトを使ったビール

 

シュバルツ

Sludge G-/Flickr/CC BY-SA 2.0

シュバルツとはドイツ語で「黒」という意味。まんまですね。

液体の色はその名の通り濃い茶色〜黒。

ローストモルトの風味とかすかなモルトの甘味を感じます。

実はこのビールはピルスナーと同じ下面発酵のビールなのでシャープでスッキリしています。

黒=濃厚というわけではないんですね!

 

オススメのシュバルツ

ケストリッツァーシュバルツ

 

ウィートモルトを使ったビール

 

ヴァイツェン

Giorgio Quattrone-/Flickr/CC BY-NC-ND 2.0

南ドイツで古くから作られている伝統的なビール。

50%以上のウィートモルトを使わないとヴァイツェンとは呼べないそうです。

淡い麦わら色〜薄い琥珀色の液体。

ウィートモルトをふんだんに使っているので泡立ちがよく、泡持ちもいいです。

(お店で頼むと泡をこんもりと盛り上げて提供してくれるよ)

ホップの香りは全くなく、酵母由来のバナナ、クローブ、ナツメグのようなフルーティな香りが特徴。

 

オススメのヴァイツェン


フランツィスカーナー

 

ローストバーレイを使ったビール

 

スタウト

Connor Turner-/Flickr/CC BY-SA 2.0

スタウトは、先程ご紹介したポーターがアイルランドで進化したビール。

ギネスさんという人が節税対策として考案したのがはじまり。

当時は麦芽に税金がかかっていたため、麦芽化してない大麦を直接ローストしたローストバーレイを使っちゃえ!と考えたわけですね。

真っ黒な液体。泡はベルベットのようにきめ細かく、泡持ちのよさが特徴。

カラメルモルトのフレーバーと後味にローストモルトとローストバーレイの焦げた苦味を感じます。

 

オススメのスタウト


ギネス・スタウト

 

まとめ

いかがでしたでしょうか。

モルトとはなんぞやという疑問は解消されましたか?

モルトによって実に個性豊かなビールができるんだよーということを知ってもらえたら嬉しいです。

今度ビールを飲むときは「なんのモルトが使われてるんだろう?」と思いながら飲んでみるとまた違った味わいがあるかもしれません!

ぜひ色んなモルトを使ったビールを飲んでみてくださいね〜

いやぁビールって奥が深いわぁ…

それではまた!Cheers!

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